【TENJIKU 講師インタビュー】久米 純矢 氏

インタビュー日 2017年08月29日

2ヶ月集中kintone開発者養成コース『TENJIKU』の講師を務める株式会社AISIC 代表取締役の久米 純矢 氏に、kintone開発についてのご自身の経験や苦労、kintone開発者育成に対してTENJIKUに込める想いなどをインタビューいたしました。

講師プロフィール

久米 純矢さん写真

久米 純矢 氏 (福岡)
株式会社AISIC 代表取締役
kintone エバンジェリスト

出来るだけカスタマイズをせずにkintoneを活用する提案を行っている一方、フルカスタマイズも行なっており、kintoneを中心とした業務運営方法を提案している。20社以上の導入実績あり。

また、IT教育も行なっており、システムエンジニアの育成から一般企業におけるIT利活用まで幅広く実施し、年間100名程度、累積では1,000名以上の講師実績あり。
特に初学者向けの研修には定評がある。 福岡県在住。

kintone開発者養成コース TENJIKUとは

「kintone開発者育成コース TENJIKU」は、
“JavaScriptでのプログラミング経験はないが、kintoneのカスタマイズを本気で習得していきたい”という方に向けた、kintone開発の実践スキルを習得する2ヶ月間集中コースとなっております。

kintone開発の第一線で活躍する講師陣から、kintone開発案件を通じてトライアンドエラーしながら培ってきたノウハウを、直接指導してもらい習得することができます。

オンライン会議システムを使った受講形式のため、全国どこからでも場所を気にせず受講することが可能です。

講師インタビュー

TENJIKUコースの講師を受けようと思った理由

kintoneの利用をより拡げていくにあたっては、やはりkintoneのカスタマイズができる人材を増やすことが重要と考えていました。

中々体系的に学ぶ場所が無かった所に、開発者育成のコースを新設するということで、講師として手を上げさせてもらいました。
エンジニア育成の講師業をしていることもあって、kintone+JavaScriptについて教えることも、自身の新たな挑戦かなとも思っています。

なぜkintoneの開発を行っているのか

弊社のお取引先の大半は、いわゆる中小企業です。

そういった企業の中でも、当然ながらIT化は必然です。ですが、大企業のように立派なシステムが必要というよりは、日々の業務を円滑に回していくための、言わば『ツール』のようなものの方が求められているということに気付きました。

要件定義からリリースまで早くて数か月掛かるようなシステムでは、業務の展開のスピードに追い付けないことが大変多く、システムが業務の足を引っ張ることも度々見てきました。

kintoneは、その圧倒的な開発スピードで、むしろ業務の展開を先導するようなシステムを構築することができるため、中小企業の業務を支える仕組みとしてはピッタリだと感じているからです。

kintone開発のメリットと難しさについて

メリットは、kintoneというプラットフォームを利用することで、Webシステムにおける管理機能や基本的な部分、例えばセキュリティ面、ユーザー管理、操作ログ取得、スマホ等への対応等について、深く意識せずとも利用することができ、利用者側としては、じっくりと業務ロジックに集中できることでしょうか。

また、お客様自身が自分の力でWebシステムを作ることができるという点についても、大きなメリットだと思います。

難しさとしては、kintoneというプラットフォームを使っていることによる制約が、逆にあるということです。
kintoneでの作法に則った作り方や利用をすることで、高速に開発を進めることができ、スムースに活用もできるのです。

また、業務にシステムを合わせるということだけではなく、場合によっては、システムに業務を合わせるという勇気が必要になることも難しさの1つかなと思います。

自分自身はどのようにスキルを身につけてきたのか

私自身はkintoneがサービス開始した直後から利用していて、世の中にkintoneの情報がかなり少ない状況のときから、アプリをどんどん作ったり、カスタマイズをしたりしていました。

ですので、基本的にはトライ&エラーの積み重ねで今に至っています。

アプリの再利用や、フィールドの追加・変更・削除が簡単にできることが、容易にこのトライ&エラーを繰り返すことができた要因かなとも思います。kintoneのスキルを身に付けるには、基本的には、「cybozu developer network」をしっかり読むことが重要かと思います。サンプルソースも沢山載っていますしね。

あと、各地で行われているkintone Caféにご参加いただくこともオススメです。私自身もそうでしたが、kintone仲間がいるということを感じられる事が、とても励みになります!

kintone開発者を育てることへの想い

kintoneでの開発を通じて『自分にもシステム開発ができる!』ということを実感してほしいですね。
そして、kintoneでの開発に積極的な人材が増えてくれることで、kintoneのエコシステムがさらに強力になって、より裾野が拡がって、日々の業務に困っている企業に手を差し伸べる機会が増えるといいなと思っています。

『TENIJIKU』について

どういった特徴があるのか

プログラミングを効率よく学ぶコツとしては、自らコードを書き、識者からコードレビューを受けることです。

『TENJIKU』においては、実践的な演習課題を多数用意し、自ら考えながらコードを書いていく事に重点を置いており、現役のシステムエンジニアであり、kintoneエバンジェリストでもある村濱・久米が、受講者の書いたコードのレビューや、質問等に答えていくというスタイルで進めていきます。

毎週オンラインでのミーティングを実施し、2ヶ月間に渡って、受講者に寄り添いながらサポートするという事が大きな特徴だと思います。

kintone開発で身につけるべきノウハウ・考え方とは

kintoneの得意とするところ、苦手とするところの切り分けができるようになることは重要ですね。

標準機能でできないことでも、JavaScriptでカスタマイズをすると、おおよそ何とかなります。

ですが、そのカスタマイズをするにあたっての開発コスト(期間や費用)が多くかかってしまうと、kintoneの身軽さが失われてしまいます。

つまり、できるだけJavaScriptでのカスタマイズをしないで、最大の効果を得る方法を身に付ける事ができると、kintoneの効果的な活用ができると思います。

場合によっては、カスタマイズをするのではなく、業務のやり方を変えるような提案ができるようになることも大事になってきます。

もちろん、JavaScriptでの開発スキルも重要なので、その部分のスキルアップも大事ですね。

どういった方に受講してもらいたいか

kintone標準の機能だけでは足りない部分がありカスタマイズしたいと考えている企業や、kintoneの導入・カスタマイズの案件をこなしていきたいと考えているSIerの方などですね。

受講することで、どういった結果を得ることができるか

プログラミングを学ぶ過程においては、自分一人で学ぶのは結構大変です。つまずいたときに聞くことができる環境にあるかどうかということはかなり重要なポイントです。

『TENJIKU』では、講師陣が受講生の皆さんと伴走しながら進めていき、「困った!」が起きたタイミングでしっかりとフォローしますので、初心者の方でも安心して受講し、コースを修了いただけると思います。

久米 純矢さん写真

そして、当コースの受講を通じて、様々な問題に対する『対応力』を身に付けることができます。この『対応力』こそが、コース受講後にkintoneカスタマイズするときに生きてくると思います!