【非IT部門の逆襲】購買担当がたった1回の研修で覚醒!4人に1人がアプリを作る「自走組織」へ化けた味の素ファインテクノの軌跡

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「DXを推進せよ!」という号令のもと、鳴り物入りで導入された最新のクラウドツール。
しかし現場を覗けば、誰も使わずにホコリをかぶっていたり、一部の詳しい人だけが細々と使っていたり……。

そんな「DXあるある」の壁にぶつかっていませんか?

今回ご紹介するのは、そんなありがちな挫折ストーリーとは真逆の道を突き進んだ、ある企業の物語です。
舞台は、味の素グループで最先端の電子材料事業などを手がける味の素ファインテクノ株式会社。
お話を伺ったのは、情報システム部門ではなく原材料の調達を担う「購買部」の大野様です。

ITの専門家ではない一人の現場担当者が、いかにしてkintone(キントーン)のポテンシャルを引き出し、
部署内の「4人に1人がアプリを作る組織」へと育て上げたのか。
そして、社内を超えてグループ全体を巻き込むエバンジェリストへと飛躍していったのか。

その裏側には、ツールの導入時に見落とされがちな「学びへのこだわり」と「急がば回れの鉄則」がありました。

動画はこちら
https://youtu.be/DevKDrbuPuM?si=WStH56J9j5brFP4b

サムネイル 02png


目次

 1. 導入から始まった「暗中模索」のDX——なぜ独学では限界だったのか?

直感した「このツール、絶対に化ける」という手応え
時計の針を少し巻き戻してみましょう。
味の素ファインテクノでkintoneが導入されたのは2020年のことでした。
当時、全社一斉に導入されたわけではなく、大野様が所属するわずか10名にも満たない小さな部署でのスモールスタート。
プログラミングの専門知識がない大野様でしたが、初めてkintoneを触った瞬間に電撃のような直感が走ったといいます。

「これを上手く使えば、自分たちの手で業務改善を何倍も加速させられるんじゃないか?」

業務の無駄を削り、もっとスムーズに情報を共有したい。現場の課題を肌身で知っている購買担当だからこそ、
kintoneが秘める「現場主導の改革力」に誰よりも早く気がついたのです。

直面した「自信が持てない」という見えない壁
しかし、現実はそう甘くありませんでした。
「よし、独学でやってみよう!」と意気込んで公式ヘルプを読み漁り、手探りでアプリを作り始めてみたものの、
すぐに分厚い壁にぶつかります。

・「一応動くけれど、この作り方で本当に合っているのだろうか?」
・「もっと良い機能や、スマートな設計があるのではないか?」
・「自分はツールのポテンシャルを10%も引き出せていないのではないか……」

マニュアル通りに動かすことはできても、全体像が見えないまま走っているため、どこか確信が持てない。便利なはずなのに、なぜか「使いこなせている実感」が湧かない——。独学でDXツールに挑戦した人なら、誰もが一度は味わうあの
「モヤモヤした霧の中」に、大野様も迷い込んでしまったのです。

2. なぜ「外部委託」を断ち切り、「対面での基礎研修」を選んだのか?

現場が作らなければ意味がない——「市民開発」への確信
この状況を打破するため、大野様は本格的なスキル習得を模索し始めます。
ここで多くの企業が選びがちなのが「もう専門のベンダーに丸投げして作ってもらおう(委託開発)」という選択肢です。

しかし、大野様の中に委託開発という選択肢は最初から1ミリもありませんでした。

理由は明確です。kintoneの真価は、システム会社ではなく「現場のリアルな業務フローや痛みを熟知しているユーザー自身」が手元でアプリを開発・改善できる市民開発(シチズンデベロッパー)にあると見抜いていたからです。

業務が変われば、アプリもその日のうちに変える。このスピード感と柔軟性こそが武器なのに、外注して仕様書を書いて見積もりを取っていては本末転倒です。「自分たちの手で作り切る」ことこそが、目指すべき唯一のゴールでした。

あえて「会場での対面研修」にこだわった理由
独学を補い市民開発を加速させるために選んだのが、MOVEDが提供する「クラウドユニバーシティ」のkintone研修でした。
当時、すでにオンライン研修も普及し始めていましたが、大野様がこだわったのは「リアルな会場で、講師から直接学ぶこと」でした。なぜ、そこまで対面にこだわったのでしょうか?

「自分が画面の前で『うーん』と悩んでいる表情や、
詰まっている空気感を、プロの講師に肌で感じ取ってほしかったんです」

一方通行の動画を見るだけでは、「何が分からないのかが分からない」状態から抜け出せません。
対面であれば、講師が受講生のつまずきを即座に察知し、その場で疑問を解消してくれる安心感があります。

「急がば回れ」——最初に全体像を掴むことの圧倒的価値
「まずは基礎から体系的に学ぶ」。
一見すると遠回りに見えるこのアプローチこそが、結果として最大のショートカットになりました。

手探りで適当に作り始めてしまうと、「あとから別の便利機能を知って作り直しになる」「非効率な設計のまま運用が固まってしまう」といった手戻りが頻発します。

研修によってkintoneの機能の「全体マップ」を頭に叩き込んだことで、大野様のスキル吸収力は爆発的に跳ね上がりました。
基礎という頑丈な土台ができたことで、その後の独学の効率も何倍にも加速していったのです。

 3. 1人の覚醒がチームを変えた!「真似」から広がる市民開発の連鎖

アイデアが止まらない!開発スピードの劇的進化

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研修を終えた大野様を待っていたのは、退屈な日常業務ではなく「アイデアの宝庫」でした。
全体像と正しい仕様を理解したことで、「あの業務はあの機能と組み合わせれば自動化できる」「このデータはあのアプリと連携させれば一瞬で集計できる」と、業務改善のアイデアが泉のように湧き出てくるようになったのです。
当然、アプリの開発スピードは格段にアップ。
現場の課題を見つけてからアプリを形にするまでの時間が劇的に短縮されていきました。


「それどうやったの?」から始まった社内イノベーション
変化は大野様一人にとどまりませんでした。大野様が便利で使いやすいアプリを次々とリリースする姿を見て、
周囲の同僚たちから声が上がり始めます。

「えっ、kintoneってそんなことまでできるの?」
「そのアプリすごく便利!僕の業務でも同じようなものを作ってみたい!」

大野様が作ったアプリが「生きた見本」となり、周囲のメンバーが真似をしてアプリを作り始めたのです。
基礎を体系的に学んでいた大野様は、ただの「詳しい人」ではなく、周囲に正しいノウハウを教えられる
「頼れる社内メンター」としての役割を果たすようになっていました。

その結果どうなったか。
なんと現在では、部署全員がkintoneを利用し、4人に1人が自らアプリを開発するという驚異的な自走組織へと変貌を遂げたのです。繰り返しますが、彼らはIT部門ではなく「購買部門」のビジネスパーソンたちです。

さらに大野様ご自身も、Cybozu公認資格である「kintone認定 アソシエイト」に見事合格。
確固たる知識とスキルの証明を手にすることとなりました。

 4. 一拠点からグループ全体へ!kintone hive登壇と広がる未来

5年間の集大成を「kintone hive」の大舞台で発表
小さな部署の片隅から始まった現場主導の業務改善は、やがて社内を飛び出し、大きなうねりとなっていきます。

導入から5年が経った2025年7月、大野様はkintoneの活用事例を競い合う一大イベント「kintone hive」に登壇。
これまで積み上げてきた市民開発の軌跡とノウハウを堂々と発表しました。
この登壇は大きな反響を呼び、味の素ファインテクノだけでなく、味の素グループ全体のグループ各社からも熱い視線が注がれることになります。グループ内でもkintoneの利用者が急増し、大野様の取り組みは組織の垣根を越えて波及していきました。

今後の展望:現場のノウハウをグループ全体の財産へ
大野様の挑戦は、まだ終わりません。今後の展望について、力強くこう語ってくださいました。

「自分たちの部署や会社で培ってきた市民開発のノウハウを、
             今度は味の素グループ全体に広げていきたいと思っています」

一人の購買担当者が灯した小さな火は、今やグループ全体を照らすDXの道標になろうとしています。
進化を続けるkintone、そして生成AIなどの最新テクノロジーを取り入れながら、現場発の業務改善はこれからも加速し続けていきます。

 5. まとめ

「丸投げの外注」ではなく「現場による市民開発」を選んだことが、圧倒的なスピードと柔軟性を生む鍵となった。
独学の手探りに頼らず、最初に「対面研修による体系的な基礎学習」を挟んだことで、手戻りを防ぎその後の成長速度を最大化した。
一人の担当者が正しい知識を身につけて実践したことで、周囲への「学びの連鎖」が起き、部署の4人に1人がアプリを作る自走組織が完成した。

DXの成否を分けるのは、高価なツールの導入ではなく「現場の人間がどれだけ自信を持って使いこなせるか」にかかっています。暗中模索の迷路から抜け出したいなら、まずは「急がば回れの正しい基礎学習」から始めてみませんか?

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